カチューシャ

ナチス第三の男のカチューシャのレビュー・感想・評価

ナチス第三の男(2017年製作の映画)
2.5
久々にこんな典型的なナチ映画を見た。権力と女が出てきて悪役感際立てる系のやつ。一周回って面白かったけど、これ主人公ハイドリヒじゃないでしょ。どっちかというとチェコ人じゃない?

何が描きたかった?というか、どっちを描きたかった?どっちも面白いエピソードなんだから、どっちかをしっかり描こうよ。これは2つに分けてじっくり描いた方が絶対面白かったって。

ハイドリヒパートとチェコ人パートがあって、もうちょっとうまいこと混ぜてくれたらこんなに物語2個感やハイドリヒ空気感出なかったと思う。

てかハイドリヒパート端折り多かったよね?チェコ人の物語を描きたくて、そのためにはハイドリヒってこんなに悪い奴なんだぜって説明しておいて、ラストの悲しさを倍増させる…みたいなことかしら。

挫折を味わった後入隊→出世って人は高官にまで至る人は稀とはいえナチに多いけど、ハイドリヒみたいに奥さんが引っ張り込んだのは初めて聞いたからもっと知りたかった。
※調べたらそんな事実も特に見つからなかったから、さすがTHE ナチ映画だなと思ったけれど。

私はハイドリヒのことを知りたくてこの映画を見たのに、チェコ人の物語見せられて騙された気分だよ。それを見るぞって気持ちで見たかった。

調べたら、この一連は「エンスラポイド作戦」と言われるもの。これを描くためにハイドリヒのことを説明したって感じか。

悲しくも心を動かされるエピソードを知れて良かった分の星をつけておく。120分弱とは思えない長〜い映画を見た私の努力の星0.5を添えて。