つぐみ

パディントン 2のつぐみのレビュー・感想・評価

パディントン 2(2017年製作の映画)
4.5
前作の「1」も公開日早々に観ましたが、続編も居ても立っても居られないぐらいな迅速さで鑑賞。
冒頭からパディントンの日常生活が描写されます。
結構リアルクマな顔つきのパディントンは一見「そんなにカワイクない」てのが第一印象なんだけど、すっかり街の人々に受け入れられている様子。
前作のテーマ「異質なものを受け入れる社会」はもう達成されてる…?と思いきや、意外なところに事件が転がっていた。
その事件の発端になるのが「飛び出す絵本」。
遠くの国にいるルーシーおばさんの誕生日プレゼントをあげたい、という気持ちそのままに、 絵本のページを開くたびにすごいスケールで現れるロンドンの街並みの素晴らしいこと!
あーやっぱり3Dで観ればよかったよ―!

こういう映画で大事なのは悪役(ヴィラン)ですが、今回は洋画オンチの私でも知っているヒュー・グラントさんでした。
しかも吹き替えが斉藤工で、その甘いヴォイスに胡散臭さを混ぜてくるのが本当に上手い!
朝ドラ感を全く出さなかったパディントン役の松坂桃李以上にナイスキャスティングでした。

濡れ衣を着せられて刑務所に収監されても、「人のよいところを見つける」という正義を守るクマにみんなが感化されていく。
脱獄してから絵本を取り戻すまでのいきさつは少々無理があったけれど、 最初に紹介されていたブラウン夫妻の境遇や、鉄オタのジョナサンやジュディの学校新聞が「あーここで繋がる!」というのが小気味よくて、「よくできている映画」の醍醐味を味わいました。

ヒュー・グラント演じる悪役ブキャナンさんは、落ち目の俳優で「ウエストエンドに返り咲く」のが目標。
彼の台詞には、シェイクスピア作品の有名な台詞が出て…きているはず(吹き替え版で観たからよくわからない。次回は字幕で観よう…)
エンディングロールの途中で飛び切りの場面が用意されたのが嬉しかった!
2年ごとぐらいでいいからずっとシリーズ化してくれないかな。
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