色が溢れる。もちろんその色は暖かい。
冒頭近くの飛び出す絵本に入ってゆく
描写が素晴らしい。美しい。
ちょっと泣きそうになる。
相変わらず、サリー・ホーキンスは
パディントンと同じ暖かな色を纏う。
最初にパディントンにチャンスを
もたらす二階建てバスも、
絵本に出会うグルーバーさんの店も、
あの路地裏の電話ボックスも、
そうであるように、色が僕らを導く。
そして今回はオマケに刑務所の囚人たちも
パディントン色に文字通り染まるのだから
やはり愉快な気持ちになる。
前作同様、伏線回収も素晴らしい。
ちょっと手を叩きたくなる。
本当に脚本がよく書かれいる。
その伏線回収の手際の良さは、
列車のように加速してゆく。
オープニングのご近所さんとの
やりとりも忘れてはいけない。
何重にも輪は広がってゆく。
そしてラスト、僕たちは
何とも言えない暖かさに、
抱きしめられる。素敵だ。