レッドキング

笛を吹く男のレッドキングのレビュー・感想・評価

笛を吹く男(2015年製作の映画)
3.2
肺の病気を抱える息子の治療を急ぐ道中、閉鎖された村に世話になった主人公。
その村はネズミに悩まされており、主人公の特技の笛でネズミを駆除を提案。
村長は息子の治療に十分な報酬を約束するが、ネズミ退治に成功した途端、村に不穏な空気が流れ出す。

韓国版「ハーメルンの笛吹き男」といえば簡単ですが、韓国版ということは皆さまお察しのとおり、しっかり重たいです(笑)
物語中盤までは割とギャグ要素強めですが、村に隠された秘密・村長の思惑が見え出したところからガラリと雰囲気が変わります。
村人が生き延びるために犯した過去の行いとは。
生き残るために人はどこまで残酷なことができるのか。
絶望に追いやられた人間の行きつくところは。
ラストも「まさかこんなことしないよね?」ってことをしっかり実行してくれるので、やっぱり韓国作品だなと感服。

ネズミのCGはかなりちゃっちいんですが、そこ以外の人間模様のグチャグチャがまさってるので、そこまで気にならない。
むしろリアルだったらもっと悲惨な映像になってたのかも。

主人公は「エクストリーム・ジョブ」で、ちょっと抜けてるけど頼り甲斐のあるリーダーを演じたリュ・スンリョン。
ギャグテイストから終盤の危機迫る表情まで振り幅の大きい演技がお見事。
村長役のイ・ソンミンも「KCIA 南山の部長たち」でイヤな大統領の役やってましたが、本作でもばっちりイヤな為政者役でした。
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