MASH

ヒットマンズ・ボディガードのMASHのレビュー・感想・評価

3.0
サミュエル・L・ジャクソンとライアン・レイノルズのバディ物と聞いてなかなか楽しみにしていたが、評価がイマイチだったため飛ばしていた作品。続編が作られるらしいため鑑賞。う〜ん…。嫌いじゃないんだけど、なんか全部がイマイチ噛み合ってないような感じ。会話のテンポだったり、CG最低限でスタントメインのアクション、そして主演の二人の演技。全てレベルが高いはずなのに、それぞれがそれぞれの足を引っ張り合っている。惜しい!

個人的に一番この映画で微妙な点は主演二人だと思う。二人とも非常にうまいのだが、どちらも自分のキャラに合っていない。特にライアン・レイノルズ。彼は『デッドプール』でもそうだったように、どっちかっていうと物語を引っ掻き回す役柄の方が合っている気がするのだが、今回の映画ではサミュエル・L・ジャクソンに引っ掻き回される役柄なのでイマイチ彼の魅力を活かしきれていない気がする。サミュエル・L・ジャクソンもなんか微妙。彼の独特の怖さがなくなってしまっていて、ただの陽気なおじいちゃんみたいになってしまっている。「Mother F**ker」も多用しすぎ。あれはここぞというときに使うから良いのに…。そして会話シーンが異常にクドく、クドい割にオチがない。でも、後半になるとなんかライアン・レイノルズが暴走しだすので物語がグッと面白くなる。次回作は是非ともライアン・レイノルズをもっとボケ役に使って欲しいところだ。

ただ、アクションは正直かなり良いと思う。CGをあまり使わずにスタントを多用しているアクションで、しかもクオリティもなかなか高い。こういうコメディ映画にこんなアクションが必要なのかはいささか疑問だが、観てるぶんには面白い。ただ、ちょっとクドい。会話シーンもクドいのにアクションもクドいとなると、もう全部がクドく感じる。せっかく物語をはいい感じのテンポで進めようとしているのに、これでは観ているうちにあくびが出てしまう。

非常に面白くなるポテンシャルを秘めているように思えるが、イマイチそれらを活かしきれていない。この主演の二人ならもっと面白くなって欲しかった。ただ、Netflixの映画の中でもかなりお金がかかっているアクションがみれるので、それだけでも見る価値ありなのかもしれない。続編ではサミュエル・L・ジャクソンとライアン・レイノルズの最高の掛け合いを見せてほしいものだ。
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