TAK44マグナム

ジョン・ウィック:チャプター2のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

3.9
Q 何も武器がないのに殺し屋が襲ってきました。あなたならどうしますか?

A 鉛筆を脳みそに刺して殺っちゃいます♡


すぐにカッとなっては復讐を開始しちゃう最強の元殺し屋を描くシリーズ第2作。

ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)は愛する者のために殺し屋稼業から引退した身であったが、愛車が盗まれ、愛犬も殺されたことで一時的に殺し屋に復帰、憎っくき相手を全殺しにして復讐を遂げた(←ここまでが前作)
その5日後、ジョンは愛車が保管されている場所を知り、そこがまたもやマフィアの巣窟であろうがおかまいましに取り返しに行くのであった(←ここからが本作)


昨年観た映画の中で、個人的にもっとも敬愛すべきバカ映画に捧げる「スーパーおバカ映画大賞」を授与したのは、大金をかけてバカしかやらなかった「トランスフォーマー/最後の騎士王」だったのですが、公開時期に観ることが叶わなかった本作をもし鑑賞できていたなら、きっとどちらに授与しようか悩んだであろう、そのぐらい特大のおバカな映画だったので嬉しくなっちゃいましたよ!

冒頭、ジョンは愛車を取り戻すべく、マフィアが闇取引の仕事に使っている倉庫へ。
おもむろに愛車を発進させると、敵の車輌が追いかけてきます。
ジョンは何の逡巡もなく、車には車だろ!ってな感じでドッカンドッカンとぶつけまくります!
当然、愛車はベコベコのグシャグシャです!
これなら敵を一掃してから、ゆっくりと愛車で出て行けば良かったのに。全員、普通に殺した方が何倍も簡単だったでしょう。
なのに、わざわざ愛車を走らせ、わざわざ体当たりを繰り返し、大切なはずの愛車をスクラップ寸前にまでしてしまうのです。
下手したらジョン自身、大怪我あるいは死んでもおかしくないのに、こんな殺し屋いないでしょ(苦笑)
もしかしたら倉庫内の敵を一度外へ追いたてる為の作戦だったのかもしれませんが、作り手が「掴みだから景気良く派手にボコボコにしちまおうぜ!」と、何も考えずにノリで撮っちゃったんだとしても何ら不思議ではないのがスゴイ。

あと、ジョンがあまりにも死なないものだから7億円の賞金をかけられてしまい、ニューヨーク中の殺し屋に狙われる羽目に。
中には監督の奥さんが演じるバイオリン奏者みたいな変わり種もいるのですが、なんといってもヘンテコなのが相撲取り!
演者は本物の元力士の方!
暴れん坊パワーでジョンを圧倒、肉厚すぎて何発も撃たれまくったって全く怯みもしないのです!
おまえはハート様か!ってぐらい攻撃が効かないバカバカしさ!
いくら巨漢だからって銃で撃たれてんのに何で平気なんだよ(苦笑)

他にもおバカ要素は多々ありまして、前作でも特徴的だった殺し屋組織のシステムが大幅にグレードアップ!
防弾仕様の背広スーツ(なんじゃそりゃ!)を仕立ててくれたり、銃器のソムリエがいたりします!デザートは、よく切れるナイフですよ!
ついでにイタリア支部の支配人はフランコ・ネロという行き届きにも程がある配役!

更に、男なら一度は戦ってみたい舞台ベスト10に入りそうな「鏡の間」でのバトルもあったりしますが(自称外道マンこと平松伸二先生も「ブラックエンジェルズ」で登場させてましたな)、ジョンが全然翻弄されないので特に意味がないのが素晴らしくバカだったり、せっかくの「マトリックス」以来のローレンス・フィッシュバーンとの共演も、やたらと思わせぶりなだけで、鳩をいじくったり、結局は拳銃一丁と弾丸7発だけを貸して「貸しだぞ、いいな?」などと恩義せがましいだけだったり、ローレンス・フィッシュバーンの無駄遣い感もこれまたバカバカしくて良いですな。

・・・と、まぁ良い意味でおバカな香ばしさが充満していて、一匹のワンちゃんのおかげでマフィアが全滅した前作よりも更に切れ味の増した「全力を尽くしたお遊び」を楽しめる一作に仕上がっているかと思います。
なんてったって、通行人いるのに平気で銃撃ち合うような殺し屋しか出てきませんから!


そして、いままで伝説にしかすぎなかった「秘技・鉛筆殺し」がついにそのヴェールをぬぐので、その奇跡の大技を見逃さぬよう目を凝らしてご覧ください!
鉛筆は立派な凶器、尖った方を向けないようにお願い致します。


しかし、これだけ主人公に無理ゲーを強いて終わる映画も珍しい・・・「野生の証明」の健さんなみにキツいでしょ、これ(汗)


セル・ブルーレイにて