世の中には幾つも「ロビン・フッド」の映画はあるが、これはロックな時代劇、と言った感じ。
タロン・エガートンとジェイミー・フォックスと言う中々微妙な主役二人という事で、あまり期待せずに観たが、これは佳作。
タロン・エガートン演じるロクスリー卿は、少々領主感は無いのだが、その微妙な違和感が体制に疑問を感じ、ロビン・フッドになっていくと言うところにリアリティがあるような気がした。
十字軍遠征で、アラビアでの戦いのシーンは銃を弓に持ち換えただけで、まるで対テロの戦いをしているアメリカ軍のようだったり、ベン・メンデルソーン演じるノッティンガムの悪代官はスターウォーズの帝国軍のままだったり、と時代考証を良い意味で無視していたりするところも良い感じ。
レオナルド・ディカプリオの「ロミオとジュリエット」のように昔の名作を現代劇にする作品は多いが、本作のように時代劇は時代劇のままだが、色々とアレンジしてしまう作品はあまり観たことがないが、上手くそういった形にまとめている。
次回作がありそうなエンディングだったので、少し楽しみだ。