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彷徨える河のmikamuchoのレビュー・感想・評価

彷徨える河(2015年製作の映画)
4.2
京都ヒストリカ国際映画祭でのみなみ会館オールナイト上映で鑑賞。アマゾンを訪れた白人探検家と先住民であるシャーマンがアマゾン川流域を巡る話が、シャーマンであるカラマカテが若い頃と、年老いた頃の2時代を軸に構成されています。この作品、2015年カンヌ監督週間最高賞を受賞しているのでワクワクしていましたが、想像を超えてくる凄い作品でした。
モノクロだからこそ際立つアマゾン川流域の神秘的な世界。原住民たちの生活に密着し、この映画のキーアイテムとなる幻覚作用のある数々の植物たちの存在感。そしてなんといっても孤高のシャーマン、カラマカテ!
彼のキャラ最高。愛くるしいというか…なんというか…生真面目の童貞感というか…(←失礼)。正直、難しい映画なんだろうなーと思っていましたがいえいえ、ビジュアル的にもストーリー的にもすごく抑揚があり、まったく飽きずに惹き付けられ続けました。笑える箇所も多々。あれです、アマゾン川流域を巡るロードムービーなんです。
正直、その隠された高尚なメッセージを私はまったく理解していないとは思います。アマゾンの自然破壊と先住民に対する略奪・殺戮の問題も描かれていますし、歴史的背景も知っているとまた違うかもしれません。文明や宗教の対比も感じます。
この映画ですごく感じたのは「境界線」でした。白人文明とアマゾン文明とか、幻覚の世界と現実の世界、陸と川、清濁とか…その明確さと曖昧さに酔うって感じです。
とにかく映像といい音とといい、出てくる濃いキャラクターと濃い植物たちに圧倒され、特にラストのアレは胸がドンと高鳴りました。素晴らしいです。とにかく観て欲しい!「チュジャチャキ」はあたしの中の2015年流行語大賞候補。