クリントさんは20代の米兵時代に飛行機事故を経験している、だからか今回は特に「本質を見抜く直感と人間味」が凝縮され、何度も心を揺さぶられた
同時に、それは監督としての「経験と勘」の賜物であり、同じく「経験と勘」で155人を救った主人公の孤独な闘いに寄り添える、共通にして唯一の視点でもあるんだろう
前代未聞のビッグストーリーから核心を掴み取り、しかもそれを的確に表現してみせる!
シンプルな作りでありながら「決して見失ってはいけない一番大切な所」に私たちを連れて行ってくれる!
この世に満ちる予測不可能な出来事
たった一度きりの「今」の中で
選択肢と可能性を見極め、真実に辿りつく
その辿り着いた真実というのは、何回も重ねた訓練やシミュレーションという「仮定」では決して見えてこないもの…
そこに「初めて」遭遇した人が
「初めて」経験することになる
「初めての」真実(奇跡)
そこまで動かすものが、命をかけた瞬発的で勇気ある判断だからこそ、余計に直球で胸を打ち、大粒の涙がぽとりと落ちる
劇中では着水シーンが2回繰り返されますけど、1度目と2度目では全く印象が違うんですよね
1度目は「感動の」救出劇
2度目は「監督が見つめた」真実
うん、どちらも緊迫したシーンでありながらも、きちんと違った目線と目的で描きつつ、「彼らの中にだけ存在するヒーロー」つまり、クルーと乗客、救助員など、実際の経験者だけが共有する、その瞬間だけに存在し得るヒーロー像を掬い上げ、社会の矛盾を炙り出してもいるんですね
選択肢と可能性を直感的に吟味し
そして
洞察力を最大限に活かせる人
『スタア誕生』のリメイクが頓挫したかと思えば、あれよあれよと次の映画が奇跡のように生まれてくる!
クリントさんのスピード撮影と監督としての技量には毎回感服するばかり、もう、ほんとに大好き!
この人に出会っていなければ、私はこんなに映画を観る人にはなってない!と言い切れるくらい、尊敬しまくってます
ちなみに、その『スタア誕生』はブラッドリー・クーパー監督作として目下進行中、楽しみですね♪