エリオット

ハドソン川の奇跡のエリオットのレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
4.1
一人の人間の肩にかかる責任が重ければ重いほど自分の判断が本当に正しかったのか?間違っていたのではないのか?と考えることは多い。
あのときああしとけばよかったとか気に病んで変な夢を見ることも確かにある。
なんせ正義と不正義、英雄と悪人の差はわずかに35秒。本作でのサリー機長(トム・ハンクス)は英雄確定だが「善と悪とは紙一重」というイーストウッド的主題はここでも共通している。

裁判(ここでは国家安全運輸委員会の査問)の場面から事件を回想的に語るのは昔の映画にもよくある手法。「ジャージー・ボーイズ」のときにも思ったが、歳がいけばいくほどイーストウッドは往年のオーソドックスなハリウッド映画のような語り方をしている。
坦々と、そして、じんわりと感動的な良品だった。
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