美談、これは言い方によってはマイナスのイメージを帯びた言葉だと思うんです。
鼻持ちならない、偽善者ぶりやがってと。
(自分のうがった見方は棚上げしますね)
この話も実際に起きた絶望的事故で、
結果的に誰一人命を落とさず生還した話。
それを成し遂げた英雄譚。
この映画に自分が観る前に感じていた印象は
まさにこんな感じでした。
じゃあべつに暇な時でいいやな〜と
DVDにてという運びになった訳ですが、、、
これこそが致命的な判断ミスでしたねw
話の筋は上記の通りなんですが、
ただの美談で終わらさず、
何故この話がNYの、人々の希望の光になったかを的確に、絶妙に仕上げている、
イーストウッドの手腕たるや、、、
恐れ入りました。
絶望的な事故でも経験による判断による決断。
それぞれの役割をそれぞれが的確に成し遂げ、
155人が「全員」生還した事。
この話は結果が美談だったのではなく、
多くの人間が「自分でない誰か」の為に行動し、
語弊があるかもですが、美談に仕上げた、
美談を信じて行動したんだと描かれています。
これが非常に素晴らしい。
9.11や金融危機以降、憔悴仕切ったアメリカで
映画でもありましたが、
「NYの良心」が行われた事、
そこに意義があったと思いました。