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イルマ・ヴェップのtのレビュー・感想・評価

イルマ・ヴェップ(1996年製作の映画)
4.5
ジャン=ピエール・レオー監督率いるスタッフ陣はルイ・フイヤード「吸血ギャング団」のリメイク映画を撮っている。
「イルマ・ヴェップ」に扮するマギー・チャンの軽やかなアクションと共に、撮影過程や日常風景はラッシュや夢の中へ自然とジャンプする。
そして監督の苦悩、同性愛やドラッグ、現場での混乱の数々、あらゆる物語をあっさりと飲み込んで行くラスト。どこまで行っても映画、まさしく映画の為の映画といった傑作と思う。
エリック・ゴーティエのカメラが目まぐるしく、しかしただならぬ求心力がありすさまじい。
「何故主演が中国人なのか?」という別監督の問に対する回答はレオー=アサイヤス自身が彼女に惚れてたから、としか言えないような気がするのも凄い(後にアサイヤスとマギー・チャンは結婚)。彼女の手から宝石が零れていくシーンの美しさといったら。
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