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アノマリサのcchhiikkaakkooのレビュー・感想・評価

アノマリサ(2015年製作の映画)
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どこかの誰かのしている会話、聞こえてくるのは、どれもみな同じ声で、おなじような内容で、どれもくだらない。自分にとっての「最高」で「特別」だと思えたひとにさえも、「違和感」を感じてしまう。いつか、どこかの誰かも、おんなじようなことを言ってたぞ?その瞬間、目の前にいる君でさえも、「彼ら」の仲間入り。結局、特別だと思ったひとも、one of themに過ぎなかった。(でもほんとうは…?)


誰かと心から話したいと願っているだけで、特別な誰かを待っているだけで、これって何も彼に限ったことじゃないでしょう。雑音の響く中で、無意味な会話が飛び交う日々の中でイライラしながら、頭を抱えながら、自分だけは、特別な誰かと出会ってつながりたい、と願うことって、誰にでもあることだと思うから。彼の抱く違和感とか、イライラみたいなのが分からない自分だったら幸せなのにな、と思ってしまったのは言うまでもなく。脳内ニューヨークもそうだったけど、カウフマンはあたしをいつも抉るな。人生はかなしくて、でも諦めきれてないんだよな。
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