ひろゆき

アノマリサのひろゆきのレビュー・感想・評価

アノマリサ(2015年製作の映画)
3.2
銀幕短評 (#149)

「アノマリサ」
2015年、アメリカ。 1 時間30分。

総合評価 64点。

かなり評価の割れるであろう ストップモーション(人形のコマ撮り)アニメーション。一部の露骨な性描写に気分を害するひとがいるかもしれない、かもかも。写実性を かなり(ほどよく)重視しているのだ。

表題は Anomaly(“変則、異例、異常”の意) + Lisa(登場する女性の名前)の造語。つまり 異常なことしか起こらない。

久しぶり?のストップモーションアニメだ。「犬ヶ島」(#118、67点)「KUBO/クボ」(#133、74点)以来だ。犬ヶ島は 採点が辛かったな。いま改めると76点ぐらいだ。まあ、人生 そんなもんだ。

フランツ・カフカ(チェコ出身、大好きだ。「プラハのモーツァルト」#94、67点 参照)の小説を いくつか読んでいれば、どうということはない不条理劇だが、非常にうまく作られている。

主人公は初老の男で、出張で きた米オハイオ州シンシナティ(何もない町です、この映画にふさわしいぞ)で逗留するホテルでの ものがたり。彼はこれといって大きな問題を抱えているわけではないけれど、人生の黄昏にさしかかり、漠然とした孤独、不安、不満、おそれ、倦怠にさいなまれている。それらが 旅先で顕在化する。

「DESTINY 鎌倉ものがたり」(#96、74点)の死に神、安藤サクラのワンシーンは、どうも この映画をパロったものと思われます。
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