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ボクの妻と結婚してください。のkuuのレビュー・感想・評価

3.0
『ボクの妻と結婚してください。』
映倫区分G.
製作年2016年。上映時間114分。

織田裕二の4年ぶりとなる映画主演作でってなんかクッさぁー、2014年に舞台化、15年にドラマ化もされた放送作家の樋口卓治による同名小説を映画化。
織田が修治役を、吉田羊が妻・彩子役を演じる。監督は、数多くのドラマを手がけ、『阪急電車 片道15分の奇跡』で映画初メガホンを取った三宅喜重。

数多くのレギュラーを抱え、忙しい毎日を送るバラエティ番組の放送作家・三村修治は、体に異変を感じて検査を受けるが、その結果は余命わずか6カ月の末期のすい臓がんという信じがたいものだった。
放送作家として、世の中のさまざまなこと『楽しい』に変えて来た修治は、自分がいなくなったあとも、妻が前を向いて生きていけるようにと、ある企画を思いつく。
それは、自分が死んだ後の妻の新たな結婚相手を探すことだった。

現在でもファンの多い暴走族マンガ『湘南爆走族』抗争シーンよりも友情メインとしたギャグマンガがある。
その実写版には2代目リーダーの『江口洋助』には『江口洋介』。
愛車はCB400T改を乗り回す通称『弾丸小僧』こと石川 晃役をの実写版では織田裕二が演じていた。
織田裕二と江口洋介、ファンならお分かりだろうか、年齢も一緒ならデビューもほぼ同じ。
なのに、現在の立ち位置はかなり違うように感じる。
テレビも映画も主役しかやらない織田裕二と、脇役でも味を出すようになった江口洋介の差はどこから来たんかな。
てか、やっぱり役者って年齢と共に脇役をこなせてナンボなんかなぁ。
織田裕二も、また、木村拓哉(ドラマ『教場』は微妙やけど)とかにしても主役しか出来ないとこに頭打ちになってるんかな。

扨、今作品ですが、死期を悟ったアホで熱血漢の旦那が、奥さんの結婚相手を探すのみ一点突破した脚本が、どうも受け入れがたく、しかも浅く感じたかな。
とは云いつつも死ってものの重さやら考えさせられました。
婚姻てのは、定型にかくなら、社会的に承認された、多少とも継続的な男女の性的結合であり、一般には特定の規範に基づく同棲関係と経済的協力を伴う社会制度であるし、此方の血族と彼方の血族との関係も含める(暗黙のもの)の結婚という重み、仮に神の面前での誓い、此方も彼方にも親族の存在がある。
そして、子供の回りの関係での人達もいる。
それらを無視した突っ走るアホさ。
これは織田裕二しかむりかも。
いや、織田裕二のモノマネする山本高広も加えてもいいかな。
いやぁ、まぁこないな人生で終えるのも有りなんかとは思う。
以前、何かの映画に書きましたが、
『死』が思うがままにならないことなんやったら、死に方などはどうでもいいと。
いや、『生』だって思うがままにならないんやし、なら、どんな生き方をしてもいいのだと。
そうあきらめるのが仏教の死生観やと。
ただし、この『あきらめ』は、単に断念することじゃなく、確りと『明らめること』。
『生死』は思うがままになるモンじゃないとしっかりと覚悟することが『明らめ』やと小生は理解してる。
そう『明らめる』と安らぎが得られるが、それが難しいのも身体でわかってるかな。
死に方は思うがままにならないんやし、わめきつつ死んでいく心境になれば、わめきつつ死ねばいいんやろと思うし、奥さんに後添えを探したいと思ったら突っ走るのも然り。
んで、良く考えたら、小生は死ぬほど愛した女性を諦めるのは難しいと思う。
まして、仮に別れとて元パートナーの今彼や今旦那なんて知るのは苦痛でしかない。
その大切な人をあきらめる織田裕二演じる修治は明らかに諦めの境地に立ってるんか、ホンマモンのバカかどちらやろと思う。
とは、落ちまでめげずに見れば分かるけど、アホらしなって観るのをやめたなら、寝取られモノをはじめに演出する魅せ方は勿体無いかなぁ。。。
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