山本

リップヴァンウィンクルの花嫁の山本のレビュー・感想・評価

3.7
不幸萌え属性がある人ならとても、ない人でもかなり楽しめる。綾野剛の胡散臭さがたまらなくよい。主人公の、毎日を必死に生きていこうとする感じ、泣ける。結婚式の友人代行バイトで擬似家族を作るあたりから、主人公が「コレジャナイ」世界に突入し始めていくのがわかる。
あまりにいい映画だったのでパンフレットを購入した。宮台真司の批評がとても納得いった。cocco演じる"女優"は、世界の無償の優しさ(贈与)に耐えられない。コンビニみたいに、サービスに対価を払うのなら納得できる。けれども実際には人は損得抜きに人を助ける。その世界で生きるのに耐えられない、というのだ。これはいろいろ考えさせられた。
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