やわらか

リップヴァンウィンクルの花嫁のやわらかのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

目黒シネマの岩井俊二監督特集。『花とアリス殺人事件』と二本立ての二本目。
 
えーっとまず、正直岩井作品初心者の自分には結構難しかったです。岩井監督の作品これまで一本も観たことなかったので、最初は普通の劇映画として観はじめて、どうも勝手が違うなーっと思いながらストーリーが進んで行った。つらつら感じたことを書いてみます。
 
はじめの一時間:
黒木華さん可愛いけどちょっとイライラする・・・・。女性の自立とかをテーマに撮る人なのかな?綾野剛、何だこのキャラは?2次元から出て来たようなウソ臭さ・・・(笑)
 
次の一時間:
おお、ここから安定に向かうの?えっ、謎の展開、ああ、裏があるの?裏があるの?誰がどうやって、でもそれだと辻褄が合わない気もするしー???
 
最後の一時間:
あ、ついに魔法が解ける?あ、何となく見えて来た。で、どこに着地するんだ?えっ、そこで脱ぐの?えっ?ああ、、あああーーーー。終了。
 
てな感じで雰囲気を掴み切れないまま次の展開へ進んで行き、フラフラしたままエンドロールにたどり着いてしまった感じ。
 
あらためて振り返ると、虚構と現実をない交ぜにした、不思議の国のアリス的な話なのかなーと思った。綾野さんが現実と虚構を切り替えるスイッチみたいになってて。あと、劇中劇と登場人物が何かを「演じる」ことが多用されていて、合わせ鏡のような雰囲気を作っているのかなーと。
 
全体を通して気になったのは、本職の映画俳優じゃない(と感じる)人結構出てるな、というとこ。結婚式に居た人とか、AV女優の人とか。不思議と感じるよね。自分がどうやって判別しているのか分からないんだけど。台詞のなのかなー。
 
この映画に何かの絶対的な解釈が存在するのかしら。ネットを観るといろいろな観方を紹介している人がいる。

例えば、
https://ameblo.jp/machinaka-blog/entry-12264755500.html
こんな。

でもこれが正解かどうかは分からないかな。他の人はCoccoのお母さんも(劇中での)役者だ、と書いていたけど、自分はそうは取らなかった。どちらでも良い気もする。とりあえず個人的に好きなのかどうかは決めかねるけど、観て良かったとは思う。
 
この日観た2本、対照的だけどどちらも中身が濃くて、今日だけで何年も時間が過ぎたような後味(リップヴァンウィンクルは監督の演出に振り回されてしまった気がするけど)。これからあと何本かこの監督の作品を観てイメージを掴んでから観直したらまた違う感想を持てるかも。
 
とりあえず、いつかまた。
やわらか

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