ゆーさく

リップヴァンウィンクルの花嫁のゆーさくのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

不幸顔の黒木華と不幸そのもののCoccoが送るレズドラマ。観てるだけで幸薄くなりそう。


妙にサスペンスな前半。
主人公が結婚して、義母の策略により離婚させられる。
要領の悪い主人公、人の話を聞かない旦那など、イライラさせられる人ばっかりで全然楽しくない。

義母に至っては純粋に悪人なのに何の罰もなく胸糞悪い。


中盤、メイドとして住み込みで働く黒木華とCoccoの姿はなんとも幸せそう。
前半からのギャップで束の間の楽園感が心地よい。


メイド服で2人をイチャイチャさせるのは完全に監督の趣味入ってて気持ち悪いけど、
そんなシーンにこそ監督の才能が迸る。
2人とも、すごく綺麗で、可愛く魅力的に撮られてる。



幸せな日々が続いたある日。

「私、幸せの限界がすごく低いの。幸せの限界を超えてしまうと、壊れちゃうの……」と切実に語り出すCocco。

あんまり幸せ過ぎると、ここで人生を終わらせたくなる、とかそういう感覚かな?
あんまり幸せ過ぎると、それを失った時を想像してしまって却ってしんどいから、とか?

なんにせよ、早く医者に行った方が良い。



それにしても終盤の、泣きながら全裸になる綾野剛のシーンはどう観たらええのか迷う。

感動シーンにも見えるし、ヒネり過ぎたボケにも見える。

掴み所のない役だけど、あそこでやっと彼の背景が垣間見えた気がする。



壊れやすいモノの上に立ってる危なっかしい2人の幸福は、危なっかしい分余計に美しく見える、ってことを描いてるのかな。。。

多分、そんな映画。
ゆーさく

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