とても美しい作品でした。この一言に尽きます。
前半と後半で違う物語なんじゃないかというくらい雰囲気が違いました。でもどんでん返し的なものではなく終始穏やかに進んでいく感じ。それ故に3時間は長く感じる人もいるかもしれません。
とにかく黒木華、cocco、綾野剛の3人が素晴らしすぎる。
内気で感情表現の乏しい黒木華と自由奔放で自己主張がハッキリしている、でもどこか儚いcoccoのコントラストがとても美しくて見入ってしまいました。そして綾野剛の胡散臭さ。全てがマッチしていました。
Coccoと黒木華のベッドのシーンとラストの母親と綾野剛のシーンが特に印象に残って何回か見返してしまいました。
「優しさや真心がはっきりくっきり見えると人は壊れてしまう。だからお金を払って見なかったことにする」
Cocco演じる真白の価値観、幸福論は何度見返しても衝撃的。不思議な感覚になりました。
結局綾野剛が胡散臭さ過ぎて何が本当か分からないところも多かったのですがそれがまた良かったです。
