あつき

コンカッションのあつきのレビュー・感想・評価

コンカッション(2015年製作の映画)
4.8
今が旬。
世間も選手さえも知らなかった、アメフトをプレイすることによる引退後の脳障害の危険性を明らかにした医師。そして、巨額が動き且つ市民に喜びも与えているためにその危険性を隠蔽したいNFLとの対立。

現在日本で報道されているアメフトの一件と中身は異なるが、構図は同じ。大きな危険を伴うスポーツを前提として、―1人の医師とNFL、学生選手と大学、個人と利権を守りたい組織―いま観たことで感じたものがある。

またこの作品で考えさせられたことが2つある。1)ウィル・スミス演じる医師が事実を公表するモチベーションをジャーナリズムではなく「科学」に抱いていること。一応、私も大学院生なので新たな知見をもたらす感覚に興奮した。2)ナイジェリア出身の医師に対してアメリカ生まれのアフリカ系アメリカ人が「お前にはフットボールは分からない、ナイジェリアへ帰れ。」と暴言を吐くこと。生まれがアフリカ、アフリカ系アメリカ人、ここにヒエラルキーを感じる人がいるアメリカ文化に驚いた。

「フットボールは危険で暴力的だが、ドラマがある」正直アメフトの試合は観たことがないので、この台詞を聞いて観戦してみたくなった。