芹沢由紀子

劔岳 点の記の芹沢由紀子のレビュー・感想・評価

劔岳 点の記(2008年製作の映画)
3.5
浅野忠信さんが、ひたすらずるいなあ、という感想です。
SLに乗っててもサマになり、山を登っててもサマになり、大空をバックにたたずんでいるだけでサマになる。
もちろんしゃべればもっとかっこいい。声も雰囲気も素敵だよ。ずるいんだあ~

一方、カマキリ先生こと香川照之さんは、役を作りこんで作りこんで、すごく自然にキャラになりきっていて、本当に素敵な役だったし役者さんだなあと、対照的に映る。

残念なのは、みんな大好き宮崎あおいちゃんを、主人公の嫁にしたのはミスキャストでは?あまりにも幼な妻顔なので、主人公がロリコンおじさんに見えてしまった。

松田龍平演じるノブのキャラクターはなかなか好きだった。有能ゆえに、上司たちにかわいがられ気に入られている。そのせいで自信家で、うぬぼれていて世の中をナメている。いつか痛い目に遭いそうなムードが満載だ。
弱者への配慮やまわりへの気配りに欠けている。もうすぐ子供が産まれそうとか言う設定は、死亡フラグかと思いヒヤヒヤしながら見た。


それはそうと富山出身のものとして、ちゃんとこの映画を見ていなかったことが悔やまれた。
10年ほど昔の作品になるけど、なかなか楽しめた。
剣岳は天気がいい日だと市内からでもきれいに見えるよ。
ただ、富山弁がちょい不自然だったのが残念。

ライバルの山嶽会?のあのバカみたいな装備は実際にあったものなんだろうか?
トレンチコートに山高帽みたいな軽装で雪山にのぼるなんて…
クッキーの缶片手に。まあ、仲村トオルはかっこいいんでね、似合ってましたけど。撮影は大変だったことでしょう。寒すぎて。

明治時代の男たちって、屈強だったんですね!
芹沢由紀子

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