現在は生放送で感想中の丈兄丸

ジュラシック・ワールド 炎の王国の現在は生放送で感想中の丈兄丸のレビュー・感想・評価

4.0
【2018.07.31-更新】


12ch・IMAX 3D字幕で鑑賞。
スピルバーグの歴史的映像大作「ジュラシック・パーク」の新三部作『ジュラシック・ワールド』の2作目だが、シリーズ通算としては5作目になる今作。
前作のジュラワ(1)が、方向性や構成・物語としてもジュラパ1を大分踏襲した作りで、続編の2や3が基本芳しくなかったシリーズファンも、一気に巻き返すほどの興行収入と成功を収めた。

私自身もその一人で、1作目が越えられない壁なのは仕方ないし、2や3も各々の良さがないわけではないのだが、
全体的なバランスとしては、一作品としても、シリーズ作としても、正直に言えば、快く並ぶ出来にはなれなかったなという部分があったのだが、
ジュラワ1は、ジュラパ1を踏襲しつつ、過去三部作では描かれなかった“恐竜と人間の意思疎通”という今までに無いテーマやメッセージまでも描いていたのが、夢のあるエンタメとしても気持ちよく感動的で、その新しさとシリーズらしさのバランスが絶妙だったゆえ、多くの人に受け入れられたのかなと、個人的には思っていた。


考えてみれば、それだけハードルも上がっていた、続編にして新三部作の二作目にあたる今作だったのだが…
結論から言えば、私としてはある意味で前作をも上回る、まさに『ジュラシック“ワールド(新シリーズ)”』として覚醒し、三部作構成としてこれ以上ないほど意義深い二作目の傑作だった!!

CGや特撮による恐竜の描写等は、それこそやはり今見ても全然遜色ない元祖ジュラパ1があり、またそこに新シリーズとしての色をほんのり味付けたことでハイブリッドなバランスを描いた前作ジュラワ1と、競り合ったところで焼き回しにしかならないし、そう見えてしまう面もあったのがジュラパ2や3だったのだが、
今作はメイン構成となるシナリオと、それを動かすアクションが、前作のほんのりだった“新しい面”を、抜けが良いほど膨らまし、なんなら全5作中で最も『(人間に利用される)恐竜と人間の世界』をバイオテクノロジーの警鐘にもなるSFホラーとして、振り切って描ききっていたのが、
全面的に素晴らしく好みだったのかもしれない。

前半の火山噴火から遠のいていく件で早くも涙腺を刺激しされ、
その後も辛いシーンが明かされる度、『ヒソウとメマイ』が広がるアンビバレントな興奮で何度もウルウルとクラクラさせられ、
自分でも驚く程、まさかジュラシックシリーズで、こんな初感覚の映画体験をさせるとは…!!となった…!!
(特にクライマックスの、カメラワークがぐる~っと一周するところは、心底映画媒体でしか味わえないホラー演出として、一生もののガチ目眩を起こしそうだった…w)



私自身が鑑賞前にRTされてたツイートで見た言葉を借りれば
『(カプコンのゲーム)ディノクライシスとバイオハザード(1)を足して二で割ったもの』
というのが、表面だけでなくその実まで、しっくりと来る(笑)

なので、前作のような、絵空事の娯楽で終わるのを期待している客(それが善い悪いという話ではなく)には、あまり受けはよくないのかもしれない。
が、逆に私のような、よくても悪くても見終わった後も引きずるくらい、どんな方向でも突き抜けた作風だったり、新シリーズ・新時代としての意義を好む人間にとっては、前述の名ゲームの良い部分を、ホラー映画(しかも、まさに映画という媒体ならではとしても)に昇華させたような今作は、文字通り「ジュラシック“ワールド”」の始まりを告げる、私が見てきた中では最も“三部作ものの意義深い二作目“な映画だった。




今回も長々と自分の思いばかりが先走った駄文になってしまったが、
とにもかくにも、今、大きなスクリーンと劇場ならではの音響で見なければ、現代人としてあまりに勿体無いエンタメ最前線な大作には間違いないので、
今シリーズを一度も、あるいはちゃんと見たことない人は、
ジュラパ1と、前作のジュラワ1を見てから!
是非!! 劇場でウォッチしてほしい今夏を代表する一作です!!!!





2018.07.31 2D吹替にて2度目の鑑賞。
スクリーンや音響もダウングレードし、言い回し等もちょっと説明的なのが個人的にというのもあったが、
やはり……玉木宏のクリプラがひどくて、ちょっとまともに見れなかった…(あくまで悪いのは彼ではなく、彼をキャスティングしたスタッフ)

光島進之介くんは悪くなかったし、
あの方がお馴染みの声優さんだったのはアガったが、
訳・そして環境(鑑賞施設)共々、やはりIMAX初見の感動に劣るものが目立ったので、
悲しいけど初見時より-0.1スコアにせざるを得ない2回目(吹替)だったorz

でも、クライマックスのスイッチの件で、ポロリ涙しちゃったので、
やっぱり今作はただの恐竜SFアクションではないことは、
十分保証できる一作だったとも、改めて思った…!