シネマJACKすぎうら

ジュラシック・ワールド 炎の王国のシネマJACKすぎうらのレビュー・感想・評価

4.6
ジュラシック〜シリーズ5作目というよりも、ある意味リブート的な前作「ジュラシック・ワールド」の続編。
いきなり序盤から、前作のクライマックス並みの見せ場がガバガバっと!
ところが今回は、”その前半”と”後半”でかなり趣の異なるドラマ展開をみせている。

特に後半のクダリは、今後も続くであろう同シリーズの、新たな方向性を示すニュアンスが強い。そこで語られる今作の大きな特徴は、それまで”人間”側にあったドラマの軸足を、”恐竜”側にシフトさせつつある点なのではないだろうか。そういう意味において、実は、新キャラクターである少女メイジーが大きな役割を果たしていると思われる。

永年続いてきたシリーズが新たな展開を見せる時、ともすれば旧来のファンの失望を買い、思わぬ賛否両論が巻き起こったりする。昨年、最新作が公開されたスター・ウォーズもその例に当たると思うが、本作においてもその難は免れないのだろう。旧シリーズで描かれてきた、ヒリヒリするような肉食恐竜たちの恐怖が、今回はかなりマイルドになっている面からも、そんな世間の反応は推測できる。

結論から言うと、私はこの”炎の王国”から益々色濃くなった本シリーズの新たな物語性に期待したい。だって、、ヒューマンドラマ性が強めの映画が好きだから(笑)。極論を言うと、ペット好きには堪らない動物愛の炸裂をも予見させる(笑)流れは、新たなファンを掴み、客層を拡大していくのではないだろうか。
一見、破茶滅茶にも映る本作の幕引きに、そんな私の変態てき妄想は益々掻き立てられるばかりなのだ(笑)。

※本作の動画レビュー配信中!
https://youtu.be/TwP9toM47Lg