汰一

エリザベス 神なき遺伝子の汰一のネタバレレビュー・内容・結末

エリザベス 神なき遺伝子(2014年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

クローン技術により誕生し、遺伝子研究の応用により従来の人間より強化された遺伝子を持つ新生児”エリザベス”。
そのエリザベスに関わったリード博士と世間のお話。
生々しい不気味さはあったものの、
クローン人間におけるリアルな倫理観の賛否はありきたりとも言えないが、王道を貫いて心にくるほどのものはなかった。
中盤から”イーサン”という子の名前がたびたびあがる。
ガンに侵され余命僅かだったイーサンをリード博士は治療し延命させたが奇形児となった。
「長くはもたない」と博士は言っていたが、
メアリー宅で120センチほどに成長していた。
感情の出し抑えが取れないのか、治療による後遺症なのか奇声を発し閉じ込められるほどの凶暴化。
そして
メアリーを殺しきれなかったが重傷を負わせ暴走。
リチャードやリード博士、クリアに鉄?の棒で何度も殴りかかる。
最後は博士の手によって捕まり事なきをえるが、イーサンに投げ捨てられたエリザベスはおそらく死亡。
その後エリザベスを抱えたリード博士は反発デモの1人に撃ち殺された。

恐らく未知の領域に触れるリアルで生々しいものを出すためにどこまでも真面目に作られたのだろうが、
エリザベスが話の中心というわけでもなく、中盤まで存在を隠されてたイーサンについても勝手に暴走するだけで深く語られるわけでもなくとても中途半端な出来であった。
デモの表現は良かった。
人間の傲慢さがよく伝わって来る映画だと思います。
自分の身勝手な正義感で主張を押し付ける人の心が不気味な存在だと感じました。
汰一

汰一