Yuuki

マザーハウス 恐怖の使者のYuukiのレビュー・感想・評価

マザーハウス 恐怖の使者(2013年製作の映画)
4.8
夫を殺し、息子が失踪した罪で終身刑になった妻ドゥルセ。無実を訴えるも牢獄であっという間に30年が経った後、自宅で余生を過ごすことになった(そういう国の制度)。そしてドゥルセのカウンセリング担当になった神父は、30年前のあの日、一体何が起こったのかを聞き出すことにしたのだが、そこには衝撃の事実が…。

何も情報も入れず何の期待もせずに見たんだけど、あまりにも緻密に構成された脚本+空前絶後の伏線回収+家族愛+SF+ミステリーが最高すぎて、見終わった瞬間に2回目いってしまいました。パッケージから、オカルト系ホラーかな?家の中にいる謎の存在が出てくるしょうもないホラーかな?と思った自分が恥ずかしくなるぐらいの完成度。すごい!!!

冒頭でドゥルセは誰も殺してないことが分かるんだけど、そもそも「誰が夫を殺したのか?」「息子はどこに消えたのか?」という謎がここまで予想外に、大胆に、気持ちよく解明されていく過程はマジの一見の価値あり。時間軸は1981年の「事件が起こる前日譚」と「事件当日」の二日、そして2011年の三つがメインになっていて、目まぐるしく時代が行き来しながらも非常に分かりやすくまとまっており、ドゥルセと息子、そしてこの不自然なまでに大きな家にまつわる話が交錯し、後半30分で、全てのシーンに張り巡らせていた数々の伏線を見事にズババババ〜っと回収していって涙なしでは見れないエンディングへ…。何も言ってないに等しいんですが、本当に凄まじいものを見たな〜という清々しい気分になりました。これは是非「すごい」という情報だけを信じて、何も調べずに見てください。めちゃめちゃハードルあげてしまいましたが…
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