葉問1が屋台で売っているとても美味しい焼売、葉問2がサンドイッチの付いたランチの焼売セットだとしたら、この葉問3は焼売を中心とした素晴らしいフルコースのディナーでした。
安定のドニーイェンと彼の武術は言わずもがな、全二作にあったワイヤーアクションの違和感が払拭され、今回はカメラワークや色味、空気感、セットなどの映像のクオリティの進化が凄い。展開を匂わせつつ、それぞれの役が置かれた状況を巧妙に使った話の運び方にもあっぱれ。マイク・タイソン(本人)やブルース・リー(役)といった話題性も含ませつつ、くどくないところもさすが。
ジャンクなものが洗練され過ぎると寂しくなることがあるけど、愛がテーマだった今作だからこそ、そんなことはありませんでした。長男帰って来いよ、とは言いたい。