えし

ダンガル きっと、つよくなるのえしのレビュー・感想・評価

4.8
これを感動と呼ばずして何を感動と呼ぶのか。

レスリングの国内チャンピオンになった男は、生活のために競技を辞め、我が息子に国際チャンピオンの夢を託す事に。
しかし、授かった子どもは娘ばかり4人。
託す夢を諦めかけていた男だったが、ある日上の2人の娘が村の男の子2人をボコボコにしたのを見て、娘たちに格闘センスを見出した。娘たちに夢を託す時が来た…

ここまでの今年1番の映画が来てしまった。これはめちゃくちゃ面白い。
まさかのインド映画、まさかのインドディズニー製作である。しかも女子レスリングものである。
スポーツものというのはこういうものだという超正統派のド直球スポ根父子鷹。
私はスポーツ漫画が大好きなんだけど、あだち充やスラムダンクみたいに最終戦をサラっと流すスカすやり方も嫌いじゃないが、真正面から向き合って描ききる豪腕の作風がさらに好きだ。この作品はまさにど真ん中。
子ども時代、選手になってから、父からの巣立ち、選手としてのスタートからゴールまで見事にやりきっている。
正直2時間を超える映画に対してあまり肯定的ではない自分でも、本作は短く思えるくらいだった。
選手である娘がポイントを奪った瞬間思わず拳を握りしめ、ポイントを奪われた時落胆し、ラストシーンで右頬に涙がつたったとき、ああいい映画だったと思った。
今の日本の女子レスリングの現状を思い起こしてしまうシーンもあるけれど、素晴らしい映画です。

追記:試写室で待っている30分間テーマソングを聞き続けた結果、頭からダンガルダンガルが離れなくなりました。
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