レスリングで金メダル!
その果たせなかった夢を娘たちに(否応なしに)託し、頑固一徹な親父が奮闘するスポコン親子愛映画。
女子レスリングの国際大会でインド初の金メダルに輝いたギータ・フォガット選手の半生を脚色した実話ベース。
ギータの幼少時代を演じた女の子が可愛くて、今後女優としての成長が楽しみです。
しかし特筆したいのは、なんと言ってもその親父を演じたアーミル・カーンの役作りでしょう!
20代の鎧のような筋肉美から、60代のだらしない身体までを見事に再現した肉体改造、ほんとストイックすぎます。
またインド映画史上最高の興収を樹立したという本作。
アーミル・カーンの代表作『きっと、うまくいく』の世界興行収入が約82億円だったのに対し、
本作は約376億円という桁違いに驚愕…!
やはり共同制作したディズニーのバックアップは伊達じゃないです。
フェミニズム後進国であるインドに一石を投じた内容にもなっており、
偉業とは、痛みを伴いながらも前人未踏の領域に挑み続けることだと今一度痛感。
ただ脚色とは言えど、親父とコーチの軋轢の描き方はなんだかモヤモヤ。
強敵ナオミとの試合は本物さながらの迫力で、一番の熱量を感じました。
終盤、親父が試合結果を知る演出も痺れたね。
インド音楽も全編素晴らしいグルーヴを生み出していて最高でした!
それとあの家族、実際は6人姉妹だったということで、
親父の執念深さとそれを凌ぐ男児運の無さに再び驚愕です。