けんさん

ダンガル きっと、つよくなるのけんさんのレビュー・感想・評価

4.3
「ダンガル🎵、ダンガル🎶」

「きっとうまくいく」のアーミル・カーンに魅せられて、彼の出演している他の作品を模索している中、フォローさせていだいている方のご推薦で鑑賞。

実話を元にして創られたとのことだが、映画の冒頭では「この物語は脚色をしている」とのワザワザの告知に、逆にワクワク感いっぱいで突入!

さて、ストーリーは極めてシンプル。

実話を知っておられる方なら感動は半減するかも知れないが、それを知らない私は「こうなって欲しい!」「こうなってくれるはず!」と言う期待と言うか、正直言って予想できる先行きでも、最後は万歳三唱、涙さえ浮かべてしまう脚色(なのか?)と演出に感動しまくり。

一言で言うと「スポ根物語」ではあるが、決してただの「スポ根物語」と片付けてはいけない。

父と娘達との間に通う愛情に加えて(父の強引さには少し?がつくが)、金メダルを狙うトップアスリートが如何に重いものを背負わされているか?金メダルの価値が如何に高く、大きな影響力を持つか?がひしひしと伝わるように描かれている。

また、インドの地方では中学生ぐらいになれば嫁に出なければいけないと言う風習があるとのことだが、女性にもチャンスがあれば違う生き方で成功することができると言う、インド社会の問題にも疑問を投げかけているところが興味深い。

しかしながら、アーミル・カーンの筋肉隆々、でもお腹はボッテリと言う、役作りのための変身ぶりには脱帽。

「きっとうまくいく」のアーミル・カーンからは想像もできない、全く違ったタイプの役柄にもピッタリとハマった演技はさすがとしか言いようがない。

やはりボリウッド界の大スター。

また物語が進めば進むほど、髭を生やしたアーミル・カーンがショーン・コネリーに見えて来たのは、これもインド映画の魔法か?

また驚くべきはギータ役のファーティマー・サナー・シェイク。

美人であることは言うまでもないが、あのレスリングシーンは本人?

もしそうだとしたらとんでもない女優だ。
ここにもインド映画の恐るべし底力が垣間見える。

観終わってから、未だに
「ダンガル🎵、ダンガル🎶」
とエンドロールに流れる曲を思わず口ずさんでしまう。

また今回もインド映画に侵されてしまった・・・
けんさん

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