J四郎

ダンガル きっと、つよくなるのJ四郎のレビュー・感想・評価

4.3
インド映画で、アマチュアレスリングが題材。
きっと~のサブタイトルは例の名作にあやかって付けたのかね?

主演は「きっと、うまくいく」等のアーミル・カーン。彼は2人の娘の父親役で、かつてはレスリング選手。成し得なかった夢をその娘たちに託し、星一徹ばりのスパルタで育てる。前半は彼が出てくるだけで威圧感がありこの頑固オヤジにピッタリです。

当然、娘たちは反発するようになるが、男尊女卑が酷いインドではそれでも幸せだと気付いて特訓に励むようになります。ここが日本の感覚とは違うところで、周囲の反応からもインドの女性がどう見られているかが分かります。女子レスリングの扱いも悪くてどの国もスポーツ組織ってクソですな。

父親もイカレオヤジかと思いきや、中盤の親子対決以降は彼の人間性も見えてきて実にイイ。ここからクライマックスのコモンウェルスゲームズまで熱い展開が続いていきます。ストーリーはホンマに熱血スポコンもんって感じでベタなんですが、良質なドラマなので気になりません。
前半でレスリングの基礎的なところも教えてくれるので勉強にもなる。

ギータが出場するコモンウェルスゲームズは試合展開も熱くて手に汗握る戦いが見れます。この大会って日本では馴染みがない。調べると4年に一度、イギリス連邦の国々が参加するものらしいです。その結末も流れで分かってしまうけど、それでも感動的。

インド映画のミュージカル要素はこういうスポーツものにも合うんだな~と感じました。日本に入ってきているインド映画はどれもレベルが高いですが、これも観て損のない作品のひとつですね。
J四郎

J四郎