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裸足の季節のleylaのレビュー・感想・評価

裸足の季節(2015年製作の映画)
4.0
冒頭で制服のまま海ではしゃぐ5人の少女たちが自由でまぶしい。でも、彼女たちはこの後、自由を奪われることに…。

イスタンブールから1000km、婚前交渉が許されない、封建的な慣習が残るトルコの村が舞台。カッパドキアも出てこないし、異国情緒も薄いけど、これもトルコ。

両親を亡くし、祖母と叔父に育てられる5人の姉妹は、嫁入り前に処女を失うことを禁じるため、外との繋がりを絶たれ、監禁される。そして、姉たちは次々と祖母と叔父の決めた結婚相手と結ばれていく…

説明や無駄な台詞もなく、あくまで末っ子ラーレの視線で描いているのが好感が持てる!

結婚初夜の後、新婦のシーツを親が確認し、出血が見当たらないと医者で処女かどうかの検査をさせられる。イスラム圏ではまだこの手の慣習は続いているところがあるらしいので、この作品は半ばドキュメンタリーに近い女性たちの心の叫びなのかもしれない。

胸糞な展開の中で、末っ子のラーレが自由にたくましく生きようとする姿が清々しかった。最後はハラハラドキドキ。若さが気持ちいいな〜
イスタンブールの街並みが美しく、まるで天国に見えた。

ほとんどが素人だそうですが、5姉妹たちがみんな自然体で美しい。みずみずしい描写は女性監督ならではだと思う。

監督の少女時代の体験が投影されているそうで、社会的にも意義があるし、こうやって伝えていくことで変わることもあるのだと願いたいです。


✴︎のんchan、ありがとう😊
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