うめ

裸足の季節のうめのレビュー・感想・評価

裸足の季節(2015年製作の映画)
3.9
トルコの田舎町。
両親を亡くした五人姉妹は、祖母と叔父夫婦と暮らしている。
厳しく抑圧されながらも、姉妹、友達と楽しく毎日を謳歌していたのだが…
そんな日々も終わりを告げる出来事が起きる。
封建的な村社会。
女性に押しつけられる純潔と服従。
次々と嫁がせられていく姉達。
末っ子のラーレはある決意をする。

美しい五人姉妹が友達と学校の帰り道に海で戯れるオープニング。
少女から女性に変わりつつも、彼女達が見せるまだまだあどけない表情。
柔らかな光の中で屈託なく笑う姿が可愛らしい。
しかし、流石は幼かろうが女性は女性。
したたかさや逞しさを感じさせます。
五人いると、同じ環境に置かれても一人一人考えることもリアクションも違うんですよね。
それぞれに個性がある。
とはいえ、やはり年上になればなるほどに村の掟にも馴染んでしまうのか…
決められたものに反抗する力も若さなのかもしれません。

そんな掟にどっぷり浸かって生きてきてしまった。
祖母と叔父夫婦。
ずっとそれで生きてきた村の日常。
決して肯定する気にはならないが、変われない彼等はいったいどうするのだろう…
少しの不憫さも感じてしまった。

これからの彼女達がどんな人生を送るのか…決して楽ではないと思うけど、頑張って欲しい。
自分に娘はいませんが、娘の父親の気分が少しわかったような気になりました♪

あと、トラック運転手のヤシン。
彼がすごくきいてます^_^
うめ

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