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ブランカとギター弾きのskm818のレビュー・感想・評価

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)
3.8
親がいないホームレスの女の子ブランカが盲目のギター弾き(多分ホームレス)ピーターと出会って家族と呼べる人を得るという話。ピーターがかけがえのない家族だということに気付く前に母親買いますの貼り紙をしていたことから話がややこしくなってくる。あのオバハンやっぱり女衒だった。
途中で出会うセバスチャンという男の子がカッコいい。この子幾つよ。騎士道精神だよこれは。
ちょっとでも油断するとすぐに財布をすられたりバッグを盗られたりする現実、金だけ取って約束は反故にする大人、子どもに罪をなすりつける大人などがいる一方で、他人の親切に触れて救われたり盗みを止めようとする子もいるんだなと思った。
でもブランカ罪をなすりつけた人も、彼女を女衒に売ろうとしたラウルも、自分が生きていくために必死なんだよな。必死になって他人を陥れないと生きていけない社会なんだよな。
そんな中で、そうでない関係もあるということを描いた映画だが、現実には、ピーターとブランカとセバスチャンのような関係性って作れるのだろうか。おっさんと少女の組み合わせとか、日本だとそっこー通報案件だよなー。
良くも悪くも他人の事情や行状に無関心ないい加減な社会だからこそ成立可能な関係かもしれんなあ。
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