長谷井監督は海外を拠点に活動していた方だそうで、あのクストリッツァ監督とも一緒に仕事をしてきた経歴の持ち主。
そんな彼が描いたのはフィリピンの片隅で生きるストリートチルドレンの女の子と盲目のギター弾きのお話。
生きるってことの、純粋な輝き。
関わりってものの、優しいぬくもり。
現実の冷たさも…真摯に描かれてる。
素朴だけど、余韻の残るいい作品でした。
まだ言葉が散乱していて、何から手を付けようか…って感じなんですけど。不純物だらけの私には、とても眩しかった。
寂しい。悲しい。切ない。
お腹が減るみたいに…
いつの間にか心も飢えているもの。
満腹になれなくてもいいの…
ちょっとだけ食べれば、今は凌げる。
その『ほんのちょっと』の施し。
心許せる誰かとの、優しい時間。
私たちの無意識な傲慢は冷たい。
それでも身を寄せ合う事で救われて、そんな小さな事でも明日を生きていける。
私たちは暖かな部屋の中にいて、窓の外で凍えているマッチ売りの少女を見ている…
少女を殺したのは寒さ?
それとも…
その答えは、それぞれの心の中にある。
そうやって、外側から自分たちの姿を見せてもらえる…この純度の低い『生きる』の価値を考えさせられる。
幸せって何?
少しでも、心が満たされること。
短い尺の中だけど、コンパクトにエッセンスが凝縮されていて…素晴らしかった。
寒い日の温かな陽射し。
凍える身体に染みる、あのぬくもり。
寄り添うって事は、それに似ている。
なんか…人恋しくなっちゃった😓