恭介

ミッション:インポッシブル/フォールアウトの恭介のレビュー・感想・評価

4.0
なぁトム。次のミッションなんだけど
どんなスタントがやりたい?

んーそうだなぁ・・・
あ、ヘイロージャンプ!あれ1回やってみたかったんだよねーっ!ヤバくね?アレ。
確実に漏らすよ俺(笑)
あとね?この前テレビで久しぶりにクリフハンガー観たんだけど、ヘリをどうにか使えないかなぁ〜って思ってね。

じゃぁトム、操縦シーンを実際君で撮るなら免許も取らなきゃ。

いいねっ!ちょっくら取りに行ってくるよ!

オッケー、じゃヘイロージャンプとヘリを使う前提で脚本書いてみるよ。


みたいな流れでトムとクリスが製作を開始した(笑)ミッション・インポッシブル第6弾のフォールアウト(多少妄想の部分あり)


自分の中でシリーズNo1はトム様のプライベートムービーからチームプレーに転向したゴーストプロトコル。

個性的な仲間と一緒に不可能なミッションに挑戦する姿と、ドバイでの自殺行為にも似たアクションや、終盤の立体駐車場を使ったバスターキートン並みのスプラステックなアクション。そしてサスペンスとユーモアが絶妙にブレンドされた展開など、見事にカウチジャンプとmi3の失敗をカバーし、トム様はまだまだ健在だぜっ!を世に示した作品だ。

その成功はちゃんとローグネイションと本作のフォールアウトにも継承されているので、いかにゴーストプロトコルがシリーズの中でも重要な作品かがよく分かる。

しかし自分の中では、トム様がなぜ監督のクリストファー・マッカリーにそこまで信頼をおくのか、ちょっと疑問があった。
確かにユージュアル・サスペクツの脚本は秀逸だと思うが、彼のフィルモグラフィーを見ても、そこまでずば抜けた作品に関わってるようには思えない。

正直、前作のローグネイションはサスペンスを基調とした本来のミッション・インポッシブルへ原点回帰したような内容だったが、その前の監督・脚本作品であるアウトローと雰囲気が被り、ミッションでやらなくてもよくね?的な作品だと思った。

1作目も当初の予定、というか脚本家のゴタゴタでラストのヘリと列車を絡めたド派手なアクションは削られてドラマで締める事になりそうだったのをデ・パルマ監督がトム様を説得してあの名アクションシーンが生まれた。あのラストがなければ作品の印象がガラリと変わる。ひょっとしてここまでの人気シリーズになってないかもしれないぐらいの英断だったと思う。

だからマッカリーが監督を続投!と聞いた時は、んー・・ローグネイションの流れだとヤダなぁとかなり不安になったのだが・・・


以下、遠慮がちにネタバレあり





なんなのこの、同じ監督が製作したと思えない振り切った感は(笑)トム様、貴方を疑ってごめんなさいっ!って謝りたくなるぐらいのテンションでシリーズ最長上映時間があっという間だった。

適度なサスペンスと騙し合いに加えて、要所要所に挟まれるトム様のドヤスタントアクション(笑)
特に中盤のパリの街を縦横無尽に駆け抜けるバイクアクションは息を飲む出来栄え!
これはトム様の超人気シリーズだからこそ実現したロケで、あんな観光名所前の道路を封鎖して撮影するなんざ、なかなか出来るもんじゃない。

ラストの展開は、まさにゴーストプロトコルの流れのままで、トム様と他のメンバーが別々の場所で奮闘し、どちらかがヘタこいても世界が破滅するカウントダウンムービーとなっていてヤキモキさせてくれる。
ちゃんとベンジーやルーサー、イルサにジュリアが活躍するシーンも挟みながら盛り上げてくれるのも嬉しい。

雪山のヘリを絡めたシーンでクリフハンガーを思い出してしまう悲しいサガだが、不死身の男vs不死身の男の格闘シーンも見応えがあった(笑)
やっぱりラストはド派手に終わってくれる方がインポッシブルらしいと改めて思った。

エイブラムスのパート3から微妙に繋がっている本作は、ある意味集大成的な感じがする。4作でとりあえず一旦区切りを付けた感じなので、次回からは心機一転の展開になりそうな予感。

次はどんなドヤスタントアクションを見せてくれるのか?監督はだれなのか?例のテーマに乗ってトム様=イーサン・ハントが帰って来てくれるのを心待ちにしておこう。

しかし、歳も歳なんで
トム様、どうぞご自愛ください(笑)
恭介

恭介