『フォールアウト』だけでなく、ミッションインポッシブルシリーズ全体の話だけど、このシリーズハリウッド映画のひとつの黄金パターンですね。
何をもって黄金パターンかというと、スターひとりで客を呼べるということでしょうか。
このシリーズの第一のポイントはトム・クルーズ。
っていうかほぼトム・クルーズだけ。だから我々がトムにら求めるものが全てこのシリーズにある。
トム走り良し。
ピンチにあせるトム良し。
トムのニヤニヤ顔良し。
ジャッキー・チェン化(極まってます)良し。
派手さ良し。
インターナショナル感良し。
そして狂気あり。
この『フォールアウト』に関してトムのジャッキー化はほとんど狂気です。この時、56歳。
映画評論家の町山智浩によると、まずストーリーよりアクション重視。っていうかトムがやりたいアクションありきの台本。ストーリーは後付けでやりたいアクションをバンバン撮る。その後ストーリーを足していくというスタイル。そしてスタントマンはトム。軍の特殊部隊のスキルでパラシュート落下するトム。ヤマカシみたいにビルからビルへ飛び移るトム。ヘリコもトムが操縦。スタントジャンキーと化したトムの快楽をひたすら見せつけられます。
本当か嘘か知らないけど、海外のインタビューでトムは「ジャッキー・チェンの映画に私の求めるものの全てがある」と言っていたらしいです。
アクションシーンが増え黒いTシャツとズボンを身につけ始めた頃、「トムはジャッキーに憧れいる」と笑い話にしていたけど、もはや本家超えをしてるのでは?と思わせるトムの狂気を満喫できるミッションインポッシブルシリーズ、これからも注目です。
ちなみに、本作ラストのほろ苦さ。ちょっと泣きそうになりました。そりゃイーサン・ハントはいわゆるほのぼのとした家庭に収まらんし仕方ないよね。映画人間トムはイーサンと自分を重ねているのでしょう。良かったですよ、ラスト。
トム・クルーズ度
★★★★★