さいらー

セントラル・インテリジェンスのさいらーのレビュー・感想・評価

4.3
高校時代デブでいじめられっ子だったロック様と、高校時代将来有望で学年のヒーローだったケヴィン・ハート。
月日が経ち、しがない会計士として過ごしていたケヴィンのもとに突然ロック様から連絡がやってきて、その日のうちに二人は会う事に。再会するとなんとデブでいじめられっ子だった面影はどこへやら、筋肉ムキムキマッチョマンに成長していたロック様。
ケヴィンはそんなロック様に劣等感を抱くも、ロック様はケヴィンこそ自分にとってのヒーローだと言う。それは今も変わらないと。
そして次第にケヴィンはロック様の身の回りで起こるドタバタに巻き込まれていくのであった……。

純粋なアクションコメディだがプロットが面白く、今と昔で立場の逆転した二人でも、それでもいじめられっ子だったロック様にとってケヴィンは永遠のヒーローであり、絶対の信頼を置いてる様が既に面白い。
そしていじめられっ子の弊害で人との距離感の取り方や会話がおそろしく下手くそなロック様の演技が素晴らしい。ロック様ファンは必見である。
さらに脚本は決して良質ではないものの、ケヴィン・ハートの演技はそれを補って余りあるもので、度々こちらを笑わせてくれる。

それだけでなく、いじめられっ子のロック様がその過去を乗り越えるさまと、過去の栄光に縋り付くのではなく今の自分を見つめる事で、状況に巻き込まれながらも次第に持ち前の才能と人柄を取り戻して成長していく二人の関係はコメディのくせにちょっと胸が熱くなる。


本作はそんな設定の面白さと主演二人の演技力が光る良作コメディ。ロック様ファン、ケヴィン・ハートファンならまず見て損はない。そして二人が合わさった時の面白さは本作とジュマンジで確かなものになっているので、ジュマンジでこの二人に惹かれた人は見てみてもいいかも……?
またこの二人のコンビが見てみたい。