よき韓国映画を見た!と大変満足。しかもラストの爽快感といったら。
台詞やシチュエーションのリフレインが上手く、二転三転するストーリーに振り回される心地よさが堪らんかったわ。コメディタッチな場面も盛り込んでエンタメとしてよーできてはる。
連続して観た。細かいとこまで目を皿のようにして。観るほどキャラの変化が理解できて非常に見応えがあった。
初見でかなりドン引きした珍ゴルフ。
が、これは韓国だからの話やなく、ああいった行為による男たちの結束を固めるための“女体利用“って世界中どこでも常にあるやろ〜と感じてもいる。
我が国でも、芸能界での性上納はいうまでもなく一般でも宴会や慰安旅行でのコンパニオンや芸者さんたちへの性加害や下ネタイベントなんか結構聞くし、なにより食材を美味しく食べる事より女を利用消費することのみに特化した“女体盛り“は世界に名だたる日本名物やんか。絶滅してませんで。
今や中学生が女子の着替えを盗撮し動画を売買する時代だ。それをハッキリ嫌がったり告発すると仲間はずれにされ虐められる空気があるのは間違いない。
あれはなんやろな、オスの醜い部分を見せ合うことで共犯関係が結ばれて協心戮力が深まるんかいな。クソッタレ。
映画での性接待のおぞましさは格別やったけど、そこで女性のヌードだけでなく重鎮クラスの俳優たちにもケツ丸出しにさせて“9番ホールでアルバトロス“させたのには唸ったし、それをやってのけた俳優たちにも。
脱ぐのは女たちだけでない。オッサンのケツと珍ゴルフをセットにするからこそ、サービスでおっぱいを出したんではなく『ことの大小こそあれ、男社会に平然と蔓延する“女体を利用したホモソーシャルの醜悪さ“を強調する意味のあるヌードシーン』になったんやと。ここには痛烈な社会批判が込められてる。
主演の2人イ・ビョンホンとチョ・スンウの演技が素晴らしいのはいうまでもなく、当初2人が単純な正義感から行動するのではないところから最後は互いの信頼から絞り出したような“正義“に帰着したのがたまらなかった。最高。
対するイ・ガンヒ主幹の冷静沈着で知的な柔らかい物腰が非常に効いてたと思う。
彼の言葉選びや台詞がこの映画に深みを与えていたやんね。さすがペク・ユンソク。
そんなキャラでさえホモソーシャルの前では9番ホールでカップインっすよ!なんちゅーリアリティ。
政治経済マスコミ司法による癒着。
これも韓国だけの特徴やないで。
日本ではここに、カルト教団や戦前回帰団体まで中枢に加わってますがな!!