韓国映画でハズレのない腐敗成敗エンターテイメントにまた新たな楽しい作品が加わった。
どんでん返し、展開に次ぐ展開で最後まで全く飽きさせない。
今回はかなり手強くて、次期大統領候補の政治家に超大企業の社長、そして世論に影響力のある新聞記者と、お互いが旨い汁を吸い合う腐敗トライアングル、その隙の無さ。
もう宴会シーンとかほんと、クソ下衆くて最高だった。
もちろん現実はもっと複雑だろうけど、とりあえずその時に韓国で騒がれていた事を詰め込んで娯楽映画として上手く料理していた。
韓国でこれだけ毎年のように社会の腐敗を成敗する映画が作られ大ヒットしてまた次その次とどんどん磨きがかかって面白くなるのは映画を観る側としては嬉しいけど、裏返せば現実の社会ではそういった事が正されることをもう韓国民が全く期待できない状態だからスクリーンの中に求めるということでしょうね、そこは大変だなと思う。
だいたい、このご時世に勧善懲悪で違和感を感じさせないという時点でなかなか…。
クールでスーツの似合うような役が多いイ・ビョンホンが珍しく今回は長髪に柄シャツの元気なチンピラ役が新鮮だった。
しかも初っ端の記者会見のシーンではこちら観客のイ・ビョンホンのいつものイメージを逆手にとった上手い演出だった。
韓国映画にしては割と適度なエロとバイオレンスで、最後はきっちりスカッとさせてくれて期待を裏切らない作品だった。
