柚子

日本で一番悪い奴らの柚子のレビュー・感想・評価

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
3.7
実際にあった北海道警の不祥事を題材にした映画。
ノルマを達成するためには手段を選ばない組織ぐるみの悪事はとても正気の沙汰とは思えないが、これらが事実だった(ひょっとしたら今も?)ことに憤りすら覚える。
毒をもって毒を制すことも時には必要なのか…

主人公の諸星(綾野剛)は実直な性格ゆえに自らの能力を間違った方に発揮させてしまう。
裏社会と繋がって悪事を働く男達の繁栄と没落。
いつかは必ず崩壊するだろうというのは火を見るより明らかだが、落ちぶれた諸星らの姿は目も当てられないほどあまりにも悲惨だった。
この映画で最も驚愕したのが、エピローグで語られた一連の不祥事の判決。
まるでトカゲの尻尾切りのような結末に、あくまでこの不祥事は氷山の一角でしかなく我々の与り知らない所で似たような悪事はまだゴロゴロ起こってるんだろうなと思うとゾッとする。
柚子

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