8さん

クリーブランド監禁事件 少女たちの悲鳴の8さんのレビュー・感想・評価

3.4
2013年のアメリカで実際に起こった誘拐監禁事件を映画化したサスペンススリラー作品。

2013年のアメリカオハイオ州クリーブランドのある田舎町。学歴もなく職もない若くて未熟なシングルマザーのミシェルは、愛する息子ジョーイに大怪我を負わせてしまい行政の保護下におかれていた。

そんなある日、ジョーイの今後に関わる大切な審査に遅刻しそうになったミシェルは、店で偶然出会った男カストロの誘いを受け…


『勇気と希望は壁の向こう側に忘れてきた。』


ソフトな描写ながらも、その犯行と犯人像は鬼畜とも言うべき異常さで彼の桃源郷はおぞましい。日本国内でも少女誘拐監禁事件が度々ニュースで報道されていたのが記憶に新しいですね。ブレイキング・バッドでトゥコ・サラマンカ役を演じていたレイモンド・クルスのハイテンションで短気な面影がよぎってしまいます。肉体的にも精神的にも疲弊してしまうクレイジーな価値観は、恐怖でしかないです。

私利私欲から始まった異様なまでの家族像は、吐き気を催す程の異常さと彼女らの奪われた数々のものを刻んだ悲しい時間でした。
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