門倉カド

世界の涯ての鼓動の門倉カドのレビュー・感想・評価

世界の涯ての鼓動(2017年製作の映画)
1.0
愛とは何か。退屈だけど哲学的・感傷的な深い物語。

【賛否両論チェック】
賛:一生涯の恋から袂を分かち、死がちらつく極限状態へと追い込まれた2人が、改めてお互いへと想い焦がれていく姿が、詩的で感慨深い。
否:物語は非常に静かに淡々と進み、テーマも重たく哲学的なので、かなり退屈してしまいそう。

 短期間で恋に落ちたものの、文字通り世界の果てで離れ離れになり、お互いに生命の危機という極限状態へ追い込まれてしまうジェームズとダニー。そんな2人がそれぞれに想いを馳せながら、「愛」について抒情的に振り返っていく様に、思わず観ている側も考えさせられてしまいます。
 ただ登場人物達の会話やそれぞれの独白なんかは、良く言えば感慨深いものではありますが、悪く言ってしまうと非常に理屈っぽくて難しく、哲学的でもあります。加えて、物語の展開もかなり淡々と進んでいくので、気をつけていないと思わず眠くなってしまうかも知れません。
 とにもかくにも、観る人の映画の好き嫌いによっては大きく評価が変わってくるような、そんな作品といえそうです。
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