Paddy

ガキ帝国のPaddyのネタバレレビュー・内容・結末

ガキ帝国(1981年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

一番好きな日本映画。

昭和40年代の大阪ミナミを舞台にした青春群像劇。
公開当時は漫才ブームで、漫才が大好きだった私は内容もよくわからず紳助竜介が主演というだけで親に観に連れて行って欲しいと頼んだが、結局連れて行ってくれなかった。
ちなみに実質的な主演は趙方豪。

ミナミの街で自由に遊ぶために群れずに戦う3人の不良少年のお話です。
そんな中で色んなものが変化して行き、悲劇的な結末を迎えます。
実在の人物やグループをモチーフにしているとのことで、後の「岸和田少年愚連隊」にもあい通じるものがあります。
何より井筒監督も敬愛する深作欣二監督の「仁義なき戦い」シリーズと同じく、戦争の虚しさや死にゆく若者の悲しさ、切なさ、が描かれていると思います。

キャストの殆どが引退したり亡くなられています。
そんな中、國村隼、木下ほうか、升毅と一線で活躍されてる方がいるのは嬉しいですね。

後に(高校生の時)ビデオがリリースされてレンタルで観ました。
とにかく衝撃だったし切ない作品だった。
自分がミナミに行くようになったのは中学生の頃で、今作が撮られてまだ3年くらいしか経ってない頃。だから今作を観ると自分がよくミナミへ行ってた頃を思い出します。
もちろんケンカやナンパをしに行ってたわけではなく、10代の頃はミナミでずっと映画を観てました。

現在はあの頃の猥雑さは無くなり、すっかり観光地になってしまいましたが、やっぱりミナミは大好きな街だと久々に今作を観て再認識しました。

残念ながら続編(?)の悪たれ戦争は未見なのでぜひソフト化して欲しいところです。
Paddy

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