アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場の作品情報・感想・評価(ネタバレなし) - 3ページ目

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場2015年製作の映画)

Eye in the Sky

上映日:2016年12月23日

製作国:

上映時間:102分

3.9

あらすじ

ギリス、ロンドン。軍の諜報機関の将校キャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)は、国防相のフランク・ベンソン中将(アーロン・ポール)と協力して、アメリカ軍の最新鋭のドローン偵察機を使い、英米合同テロリスト捕獲作戦を指揮している。 上空6000メートルを飛んでいる空の目であるリーパー無人航空機が、ケニア・ナイロビの隠れ家に潜んでいるアル・シャバブの凶悪なテロリストたちをつきとめる。その映像が、イ…

ギリス、ロンドン。軍の諜報機関の将校キャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)は、国防相のフランク・ベンソン中将(アーロン・ポール)と協力して、アメリカ軍の最新鋭のドローン偵察機を使い、英米合同テロリスト捕獲作戦を指揮している。 上空6000メートルを飛んでいる空の目であるリーパー無人航空機が、ケニア・ナイロビの隠れ家に潜んでいるアル・シャバブの凶悪なテロリストたちをつきとめる。その映像が、イギリス、アメリカ、ケニアの司令官たちがいる会議室のスクリーンに映しだされるが、彼らが大規模な自爆テロを決行しようとしていることが発覚し、任務は殺害作戦へとエスカレートする。 アメリカ、ネバダ州。米軍基地では、新人のドローン・パイロットのスティーブ・ワッツ(アーロン・ポール)が、パウエル大佐からの指令を受け、強力なヘルファイアミサイルの発射準備に入る。だが、破壊準備に入ったその時、殺傷圏内にパン売りの幼い少女がいることがわかる。 予期せぬ民間人の巻き添え被害の可能性が生じたため、軍人や政治家たちの間で議論が勃発し、少女の命の行方がたらい回しにされる。キャサリンは、少女を犠牲にしてでもテロリスト殺害を優先しようとするが――。

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」に投稿された感想・評価

TD

TDの感想・評価

2.5
「命」にイデオロギーで線引きした心底不快な映画。

【テロリストはどんどん殺して良い】
同時期に公開された『ドローン・オブ・ウォー』と設定はほぼ同じ。しかし『ドローン~』が無人戦闘機によって無機質的に人を殺すことへの葛藤を描いていたのに対し、今作は「テロリストを殺すために一般人(少女)も巻き添えにして良いのか?」と言う葛藤が物語の推進力。

と言う訳で、テロリストを殺すことには何の躊躇も無い。
しかも「アイツらを生かしておけば多くの人が死ぬ可能性がある。そのためには少女一人ぐらい。」と言う台詞も。

普通ならそう言う伏線があるが最後には、「いや、少女一人の命だって尊く、等しく守るべき」と落ち着くのかと思いきや。。。

【政治的プロパガンダ映画】
『地球が静止する日』など、ハリウッドではビックリする程あからさまな政治的プロパガンダ映画が存在する。
今作も「テロリスト=絶対悪」とし、アメリカの無人戦闘機による攻撃を根底でしっかり肯定している。

ダイバーシティと言う概念がこれだけ普及した世の中において、アメリカ側の視点、テロリスト側の視点を描いてその狭間での葛藤やせめぎ合い、そして取りあえずの着地を見せるのが昨今のこう言う映画の定石ではあると思っていたが。
そう言う根っこで共感できない空気感が蔓延しているので、「少女は助かるの?助からないの?」と言うサスペンスにも全く乗れず、ハラハラもしなかった。

攻撃許可した人間の責任も不問。
データに基づかない憶測で攻撃を肯定した人間の責任も不問。

その上ラストのアラン・リックマンのどや顔による捨て台詞は、本当に心底不快。
「おまえ!そんなヤツの戯言に説き伏せられて涙目なってんなよ!」

久しぶりに映画を観て吐き気がした。
Amaney

Amaneyの感想・評価

4.0
画面の向こうがゲームかなにかに思える錯覚。超小型の虫に模したカメラとそれを操るPSPのようなコントローラーの存在とか特に。現代の戦争ってこんなことになってるの?これが真実かそれに近いのか知る術もないけど、とにかく驚愕の世界。作戦の決定・指令・実行の様子だけが描かれるタイトさは好み。OPのタイトルの入りのセンス..! 憎しみを再生産しているだけのようなラスト。全編通じて凄まじい緊張感と後味の悪さが素晴らしい。まとめると、くそイライラするけどそこでイライラしていいのか私...みたいな映画。アラン・リックマンへの献辞も良かった。
hello

helloの感想・評価

4.0
昔映画館に何かを見に行ったときに予告編が流れて、それ以来ずっと見たいと思っていた映画。言い方が適切じゃないが、面白かった。苦しい。苦しいけれど実に濃い映画だった。半密室劇の戦争映画というのが新鮮。また議題も「少女の命か、80人の命か」の一つだけ。なのにテンポが良く、ずっと緊張していた。
責任転嫁の繰り返しで止まる会議、それでも動き続ける戦況。さまざまな立場の、さまざまな思い(思惑)がぶつかり合う。どの選択が正しかったのか、誰が間違っていたのか、なんてわからないし、無い。それがまた胸の奥につっかかり考えさせられた。アンジェラ苦手だなと思ってたら、ベンソンが決めてくれました。その後のプレゼントでまた少し考えさせられたけど。キャストが全員良かったです。小型ドローンが完全にスパイ映画のそれだった。
Aya

Ayaの感想・評価

4.0
使命を全うしようとする軍人、決断を避けようとする政治家たちの対比、米英のテロ対策のスタンスの違いは面白かった
観客側もみてるうちに揺さぶられるのがまた面白い
現場のシーンは目が離せないくらいの緊迫感が伝わってきた
こんなにも、パンはよ売れてくれと願ったのは生まれて初めて
「決して軍人に言ってはならない。彼らが戦争の代償を知らないなどと。」と最後に言った中将の言葉はずっしり重かった
ずっと緊張しっぱなしで、しまいには泣いたw
イギリスのエゴや多少無理のある設定は否めないけれど、大義と倫理、テクノロジーの発展の裏にある脆弱性など、考えることが山ほどありました😩
今まで観た映画でこれほどパン屋の商品が売り切れになるのを願う映画は無かったです。シンゴジラの最初の20分が100分続くような内容の映画でしたが、新しくて面白かったです。ヘレン・ミレンは見事に演じてましたが、よくよく考えれば違和感だらけです。これが逆によかったのかもしれません。
緊迫した状況が終始続き葛藤の描き方がうまかった。
外相無能すぎ、、、
ぴっぴ

ぴっぴの感想・評価

3.8
戦争映画はあんまり観ないんですが、アーロン・ポール目当てで鑑賞。
彼の演技はブレイキングバッド以来すごい好きですね。
この映画はおそらく実話。めちゃめちゃリアル。
現代の戦争には様々なドローンが使われるんですね~
ビートルとかまじで未来的!
絶えず緊張感がピリピリ伝わる映画。
表に出ないだけで、こういう事っていっぱい起きてるんだろうなと思った。
yumeayu

yumeayuの感想・評価

3.5
たった一人の犠牲か?
今後考えられるより多くの犠牲か?

「シン・ゴジラ」で、品川あたりで逃げ遅れたお婆ちゃんを優先したため、ゴジラへの攻撃チャンスを逃したあの場面を思い起こす。

しかし、今作はゴジラのような“怪獣”という未曾有の出来事ではなく、こうしている今でも世界のどこかで起こっているかもしれないリアルな現実を描いている。

今作で登場する軍用無人航空機(ドローン)は、はるか上空からターゲットをピンポイントで爆撃することで、安全かつ的確に任務を遂行することができるわけだが、やはり倫理的に問題があるように思えてならない。
なんの前触れもなく空からミサイルが飛んでくるのだから、テロリストはともかく、民間人にしてみればたまったもんじゃない。やっていることはある意味テロリストと同じ行為ではないのか。

遠く離れた会議室では軍人や政治家が、一応は民間人の巻き添えなどを考慮して最善を尽くしているように見えるが、あくまで任務遂行が最優先のよう。
彼らにとっては人の命よりも自分たちの立場や保身のほうが大切なようで、責任を擦り付け合うばかり。
そして、自分たちが人の命を握っているかのような上から目線のやりとりは、なんだか感覚がおかしいと思う。まるで神にでもなったかのようだ。

もちろん、彼らの言う大儀名分は分かるし、綺麗ごとだけではダメなことも理解できる。
正しい答えなんてきっと誰にも分らないだろう。
だけど、あの少女や両親のことを思うと、なんともやるせない気持ちになる。

ドローン技術の発達により、戦場で命を落とす兵士は減るのかもしれない。しかし、ボタンひとつでより簡単に多くの命を奪うことだってできるようになる。本末転倒の気がしないでもない。

それにしてもテクノロジーの進歩は凄まじい。スパイ映画の秘密アイテムのような鳥型ドローンと虫型ドローンが存在するなんてびっくり!

そして何より、それらを現地でせっせと動かし、随所に機転の利いた活躍をしていたロナウジーニョ似の現地工作員が何気に一番すごいと思った。
1つの攻撃で最後まで引っ張られる話とは思わなかった(^^;