傑作。
会議室で行われる戦争。
こうやってテロリストは生まれるんだという復讐の連鎖を感じる。
なかなかヘビー級のポリティカルサスペンス。
アメリカとイギリスの合同作戦でお互いの国の意志決定プロセスの違いも面白い。
大統領が判断する国と、議院内閣制という集団指導体制の国の違い。
テロ撲滅の為に民間人を巻き添えにしてるのが問題化してるから作られた作品ですが、民間人を巻き添えにしてでもテロリストを抹殺した方がトータルの死者数は減ると言うのも間違ってないし、巻き添えになりそうな少女1名の為に作戦を中止にしたいのも理解出来るし、ズーンと重くのしかかってきますね。
もし攻撃を中止させれば確実に多くの市民が死ぬけど、それを自分たちが知っていたことを公にする必要はない。
だけどもし攻撃の巻き添えで少女が犠牲になれば、作戦を承認したことで世間の非難を浴びるかもしれない。
それでも多くの修羅場を経験して現実を見てきたベテラン軍人にとっては、可能な限り小さな犠牲によって更に大きな被害を防ぐことだから、今どうすべきかに議論の余地はないんです。
アーロン・ポールはブレイキング・バッド以来の名演を見せてくれてグッと来ました。
終始落ち着いた演技のアラン・リックマンも良かったです。
ヘレン・ミレンもさすがでした。
