よしくん

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場のよしくんのレビュー・感想・評価

4.6
視点がイギリス軍だからこそ納得できるストーリーだと思う。アメリカ軍だったら秒殺でドローン攻撃してただろうから(笑)


なんと言っても本作の凄味は
どの登場人物に自分を当てはめても
それぞれの"正義"、意見が理解出来る所にある。
大きく言うと
1人の少女の命を救い80人死ぬかもしれない自爆テロを実行させるか
80人が死ぬかもしれない自爆テロを阻止するために実行犯たちとその少女が犠牲になるか。
ドローンだから爆撃をする訳でこの人とこの人だけを殺すとか出来ない。
本作ではこの少女にフォーカスされるので1人の命の重みを感じるんだけど
もしかして自爆テロが行われたら
この少女と同じように80人分の命の重みを感じる事になる。
正直、天秤にかけられないけど
掛けざる得ない時どういう方法を取れば
その天秤が少し傾けらるのか。
それは是非見て欲しいです。


何人もの偉い人に許可求め
状況が変わってまた許可を求める所は
ちょっと笑ってしまった。


上官は全て「Sir」と思ってた。
女性上官には「Ma'am」(マアム)なんだな。


対比という構造だけを見るとラストのアランリックマンが孫へのおもちゃを持ち帰る所は今までの命のせめぎ合いと考えたら「ゴッドファーザー」の洗礼式をちょっと思い出した。
よしくん

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