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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場のitomanのレビュー・感想・評価

4.0
最近は文明も進み、アメリカの基地から無人機を操縦し遠く離れた中東やアフリカで空爆を行う事が可能らしい。それについて「テレビゲーム感覚か」と怒る人もいるそうだが、直接戦地に赴かない戦争にもそれはそれでちゃんと苦悩はある…みたいな映画ですね。

ストーリーを簡単に説明すると、アフリカのテロリストの拠点を無人機で空爆しようとしたら、建物のすぐ側で女の子がパンを売っていた。空爆すれば女の子はほぼ死ぬ、空爆しないとテロリストを逃して80人くらい死ぬテロが実行される。さて、1人と80人どっちを取る?という話。

戦場に直接いようが、モニタ越しだろうが、小の虫を殺して大の虫を助けるような決断は苦悩だし、安全地帯からの作戦ゆえに「自分の命も危なかった」とか「パニックになって」とか精神的苦痛をやわらげる言い訳の余地が殆どない状況もなかなかつらい。

オチは無茶苦茶後味悪いが(テロリストを滅ぼす作戦で新しいテロリストの芽が生まれ、米軍兵士はトラウマを負う)俺の中で「戦争つれえ」と思える映画がいい戦争映画なので、これはとてもいい映画だと思いました。
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