にゃんこむ

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場のにゃんこむのレビュー・感想・評価

3.6
「事件は会議室で起きてるんじゃない!」と、怒られそうな作品。
ドローンなどを用いる現代戦争の実態を描いたサスペンス映画。

○イギリス軍のキャサリン・パウエル大佐は、英米・ケニアによる合同テロリスト捕獲作戦を指揮していた。
ナイロビに潜伏しているテロリスト達を小型ドローンを使用して撮影している最中、もうすぐテロを実行しようとしていることを察知する。テロを未然に防ぐべく、テロリスト達への攻撃を決定するが、ミサイルの被害範囲内に近所に住む少女がおり・・・・・・。

実写版の列車問題みたいなお話でした。
暴走している列車があります、そのまま進めば5人の命を奪いますが、行き先を変更すれば、1人の犠牲で済みます。あなたはどちらを選びますか?みたいな。

邦題の『世界一安全な戦場』という副題がなかなか皮肉が利いていて好き。
世の中の技術が進化して、軍人が戦場にいなくなったら、そもそも戦場が無くなるのではなく、世界中のどこでも戦場になってしまうというのが良くわかる。そうなると犠牲になるのは軍人さんだけではなく民間人まで拡大してしまう。
軍人さんの犠牲は良いかと言われれば、無いほうが良いに決まっている。
けれどテロ犯が隣に住んでいるからといって、自宅付近で幼い少女が犠牲になる世界がやってきても良いのか?と問いかけてくれる作品でした。
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