ホラーというジャンルというより、ホラーを推進力にした映画でした。
特に前半はどのシーンを切り取っても面白く、B級っぽい設定とは裏腹にしっかりホラーが描かれています。すりガラスや鏡、黄色いご飯などの小道具が効いていたり、照明を使ったいかにも不穏な画作りが功を奏し、シーン毎に途切れるひとつひとつのホラー展開もしっかりこちらの記憶に爪痕を残してきます。
恐らくこの映画の評価が分かれるのは後半だと思いますが、前半のホラー展開によって登場人物に移入したままの人にとっては何だこれ？なオチだし、タマオとケイゾウが出てきた辺りで悟ってこの映画を少し離れた目線で見始めた人はハチャメチャな展開を楽しめるのではないかな、と思いました。自分は移入して見た人間なので、妙な後味が残った映画でしたが、もう一回見ると一度目よりは楽しめるかもしれないです。
もう少し両者のバトルらしいバトルが見られたらなーと思いましたが、ダレたりすることなく、新鮮で面白い映画でした。
