マリちゃん

SEX発電のマリちゃんのレビュー・感想・評価

SEX発電(1975年製作の映画)
4.3
主人公は科学者。セックスの時に発する熱をキャッチして電力に代える。それに成功すれば天下の好色を誇る我が国(イタリア)は世界一の資源を手にしたも同然だ!
このアイディアの突進力だけで爆進する穴ぼこだらけのストーリー。その穴ぼこは登場人物たちの馬鹿さと、盲目的性欲が充たしている。
資源開発に目がくらみ、セックスの奨励を越え、野外性交、レイプを道徳的に「アリ」にするようローマ法皇に許可を得ようとする場面はまさに狂気。
自分も馬鹿な方だが、大事なことで馬鹿に舵を切らせるとこうした事態になりかねない。それを実害の及ばない映画の中で見られるのが、自分にとっては映画の醍醐味なのだ。
今ではすでに許されざるこの設定。羨ましき70年代。
監督が『若者のすべて』の脚本家と謳われているところがgood